こんにちは!かむねろと申します!
我が家にいる2匹の猫は、保護をして今日で1年になります。
保護をしてしばらくした頃、1匹の様子がおかしくて、いろんな病院を当たった結果「食道狭窄症」という病気になっていることが分かりました。
胃の入り口が1mmほどしか無かったのです。
わずか生後50日程だったので、この診断をもらうまでにも命がけの状態でした。
当時、この病気についての情報が知りたくてネットで調べたものの、ほとんど情報が無くて不安な闘病生活でした。
もし、同じような状況で情報が欲しいという飼い主さんの為に少しでも参考になればと思います。
先にお伝えしておくと、闘病した猫くんはすっかり良くなっています!
普通の猫と変わらない生活を送っています。
1.異変を感じたきっかけ
保護した当日のようす(この状態で捨てられていた)
生後3週のオスとメスの2匹を保護したのですが、病院に連れていくと2匹とも270gでした。
離乳食はまだ食べない様子で小さめだったので、ミルクを4時間置きにあげることにしました。
毎日2匹を同じタイミングでお世話をしていましたが、ミルクの量を少しずつ増やした頃からオスくんの方が時々吐くようになりました。
子猫は毎日体重が増えるものと聞いていたので、毎日体重を測っていました。
メスちゃんは1日15gずつくらいのペースで増えていましたが、オスくんは数gか前日と変わっていないという日があって、だんだん心配になってきました。
兄弟で体重差があるのは普通なのか?というのを、調べては安心したり不安になったり‥を繰り返していたと思います。
どんどんひらく体重差、吐く頻度も増えてきました。
元気に動き回るけど、さすがにおかしいな、と思いました。
2.病気が見つかるまでのこと
体重がなかなか増えず病院を転々としていた頃
体重が増えないと詳しく検査が出来ない
心配になって病院をハシゴしてみても、「胃薬をもらって様子をみましょう」‥だったり、「今より体重を増やさないと検査ができないので、頑張って増やしましょう!」だったりで、毎回期待して病院に行くものの、なかなか良くなりませんでした。
4時間置きのミルク、毎回どのタイミングで吐くか分からない嘔吐の掃除、増えない体重の心配‥ちょうど体調不良で休職中だった私は更に体調が悪くなり、栄養の点滴を打つ為にオスくんに一泊してもらったこともあります。
体重が増えないと検査が出来ないのに、体重が増えない‥どうしよう‥という心境でした。
そんな時にかかりつけの獣医さんにCTを撮ってくれるところで診てもらってはどうか?と教えてもらいました。
CTの設備がある動物病院を何件か見つけて、問い合わせてみたものの「体が小さすぎて診れない」とお断りされたところもありました。
そんな中で唯一、診てくれるところが見つかり、藁にもすがる思いでその病院に行きました。
安楽死かリスクだらけの手術をするかの選択
この病院に行ったのは生後50日くらいで、体重は500gもありませんでした。
CTを撮るのに全身麻酔をかけないといけないので、この子には危険過ぎます。
レントゲンで食道のあたりが狭くなっているかも、というところまで分かっていたので先生に相談すると、「右大動脈弓遺残」といって生まれた後に、無くなってしまうはずの血管が残ることで食道を締め付けている状態かもしれないとのことでした。
狭くなっている胃の入り口をバルーンで広げる手術をしても、もし血管が巻き付いている状態だったら破裂して命が危ないというリスクも教えてもらいました。
そこで、「安楽死か、最終的に安楽死になるかもしれないが手術をするか」の2択になりました。
治すことしか全く頭になかったので、衝撃で「この子とはこれでお別れになるかもしれない」と泣きながらオスくんを抱いて謝りました。
可能性が少しでもあるなら、と手術をお願いすることにしました。
その日の夜11時半頃に「手術が無事終わりました」と連絡を頂きました。
この時のことは、本当に本当に嬉しかったです。
3.闘病生活について
週に1回の拡張術
最初の手術の時の明細(一部)
幸い、血管が巻きついておらず順調に手術ができたそうです。
しかし本来なら小さ過ぎて全身麻酔は危険ですし、リスクだらけに変わりないので本当に先生のおかげという他ありません。
食道の入り口は1mmもないくらいだったそうです。その状態で吐いてしまうのは無理なかったでしょう。
細々と胃に落ちるミルクで栄養を摂っていたんでしょう‥。
その時の拡張術で5mmに広がりました。しかし、一度広げた部分も、戻ろうとしてまた縮むそうなのでコンスタントにこの手術を受ける必要があります。
週に1回を4~5回を目安にやりましょう、となりました。
毎回全身麻酔をするので、やはりリスクを充分理解したうえでの手術になります。
何度もやると一般的には徐々に戻りにくくなっていくそうです。
そして、胃の入り口が広がることで、胃に1度落ちたミルクが逆流してくる可能性がありました。
- ミルクは立ち飲みさせる
- ミルクを飲ませた後は30分縦抱きをする
を徹底しました。
この時、誤嚥性肺炎になるのが1番怖いことでした。
少しずつ増えていく体重に感動
頭が高くなるように脇の下で固定されるオスくん
手術をしたその週に、目標の500gを突破!
手術当日から翌日→少し吐いてしまう
2日〜5日→吐かずに元気!
手術前→縮んできてるのか吐いてしまう
‥というサイクルを3回ほどしたのち、吐く回数が劇的に減っていきました。
一見ただのほっこり写真ですが、顔が下がるとミルクが逆流してくる恐れがあったので、吐かないように車で顔を上げている‥という写真です。
ミルクが逆流しないように立ち飲みをさせていました。
そのため、アゴ下にミルクがべっとり付く→それを毎回拭き取る‥の繰り返しで少しハゲています。
ストレスなのか、栄養不良だったからなのかヒゲがほとんど抜けてしまった時期もありました。
人間の赤ちゃんを授乳後すぐに縦抱きするように、オスくんにもミルクの後、胃にしっかりミルクが落ちるように縦抱きをしていました。
手術後などはあまり量を飲ませられないので4時間置きに濃いめのミルクをあげて30分抱っこ‥オスくんもイヤな時は暴れるし、なかなかハードでした。
家族で助け合いながらオスくんのサポートをしました。
4回目の手術で一旦終了
週1の拡張術を4回やったところで、ずいぶん良くなり一旦終了となりました。
去勢手術前にもういちどやってもいいかもね、とのことだったのですが結果的に全く吐かなくなったのでこれ以上はやりませんでした。
4回終了した後、また縮んだらどうしよう‥という不安はあったのですが不思議と全然吐かなくなり、徐々に細かーくしたウェットフードも食べれるようになりました!
吐かないことで猫自身にも自信?がついてきたのか、より性格が活発になりました。
治療費の話をすると、1回目は検査も多かったので10万以上かかりましたが、2回目以降は毎回3万数千円でした。
この病気が見つかるまでの治療費も合わせると37万程かかりました。
4.現在のようす
1年でこんなに大きくなりました!
普通の姿勢でカリカリを食べれるように
4回の手術の後、順調に体重を増やしていって、生後6ヶ月半で去勢手術をする頃にはメスちゃんの体重を逆転していました。
ミルクから、ウェットフード、そこから徐々にカリカリを食べれるようになりました。
しかし、「噛む」ということをやりだしたのが遅かったからか、最初はあんまり好みませんでした。
立ち食いから、半年以上経って今ではメスちゃんと並んで普通の高さの餌台で食べています。
縦抱きも4回目の手術以降はほとんどしなくても大丈夫になりました。
今では体重が5.1kgです。病弱でカリカリだったとは考えられないくらい普通の猫に成長しました。
5.まとめ
我が家の猫が食道狭窄症になった時のことを紹介しました。
子猫の場合、小さ過ぎて検査ができなかったりと、診断されるまでも大変だったりします。
大きな命のピンチを乗り越えて、子猫でもこういうケースがあるんだよと少しでも参考になればいいなと思っています。
では、またねー!
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